ここでは、仔犬をおうちに迎えるにあたってのしつけ、健康管理についてご案内いたします。
かわいい子犬をおうちに迎えるとき、その子の面倒をご家族のみなさんでみるということを確認しあって
ください。ご家族みなさんの協力で、正しいしつけを行なうことによって、子犬はすばらしい家族の一員
となるでしょう。
子犬をおうちに迎えたら
今までいたところと環境がかわり、不安になりやすい時期です。さ
みしくて泣き出すかもしれません。
このときにかわいそうだからといって声をかけたり、抱っこしたり
すると、なけば飼主さんが来てくれると認識してしまいます。
ないていても、なるべくそのままにしておいてください。
数日でなくこともなくなるでしょう。そしてなきやんでおとなしく
なったときに優しく声をかけてあげてください。
こうすると、おとなしくしていれば飼主さんが来てくれると認識し
ます。
★この時期は病気にかかりやすい時期です。寝ているときは、なる
べくそっとしておいて下さい。
調子がおかしいなと思ったらすぐに病院に連れてきてください。
トイレ用の浅めのトレーに新聞かペットシーツをひいて、置く位置
をきめます。
ソワソワしだしたら、トイレに連れていき、うまくできたらほめま
す。
できないときは、次の機会を待ちます。
トイレ以外でしてしまっても、決してしからず、子犬が見ていない
ところで糞尿を始末し、においが残らないようきれいにふきとって
ください。
排泄は、寝起き、遊んだ後、食後に行われやすいようです。
しつけの基本です。子犬の意識を飼主さんに集中させる訓練です。
飼主さんの目の前に、子犬が興味をしめすもの(特別なフードやお
もちゃ)をもっていき、子犬と視線があうようにします(アイコン
タクト)。しっかり視線があったら、十分にほめるか、もっている
物をあたえます。
次に何も持たず、子犬の名前を呼ぶだけでアイコンタクトができる
ようにし、できたときは、十分にほめます(優しくほほえんで呼ん
であげてくださいね)。
このことで、飼主さんと目を合わせたり、名前を呼ばれることが楽
しいことだと認識します。
★子犬の集中力は長く続くものではありません。うまくいかなくて
も、10分くらいを目安にして、切り上げてください。これを1日2
回行い、ほめられる回数が増えてくると、子犬はこの時間を楽しみ
にするようになります。何事も根気次第です。
1.伝染病の予防
生後、約60日に6種混合ワクチン、
1回目のワクチンから3週間後に9種混合ワクチン、
2回目のワクチンから3週間後に9種混合ワクチン、
以降は9種混合ワクチンから1年ごと追加接種をします。
2.狂犬病の予防
生後91日以降に狂犬病の登録注射、以降は1年ごとに、市町村の
集合注射か動物病院で追加接種します。
※登録注射されたときに鑑札をお渡しします。
一生に一個の鑑札です。首輪につけるか、大切に保管してくださ
い。済標は毎年注射の際にお渡しします。
3.フィラリアの予防
予防薬は1ヵ月に1回の飲み薬で、生後2ヶ月頃から投薬可能で
す。期間は5月初めから12月までです。
※生後7ヶ月頃までは体重が増えますので、体重に応じた予防薬を
飲ませてください。病院に体重をはかりに来ていただくか、ご自宅
ではかってきてください。
※生後ひと夏を過ぎたワンちゃんはフィラリアにかかっていない
か、4月に確認のための血液検査をしますので、一緒にご来院くだ
さい。
念願の子犬を飼い始めましたが、トイレのしつけ
がうまくいきません。どうすれば上手にしつけら
れるでしょうか?
まずは子犬をよく観察し、排泄のタイミングをつかむことから始め
ましょう。そのためには「トイレしたとき日記」を付けるのがおす
すです。1週間も続けると傾向がわかってくるはずです。
タイミングがつかめたら、そろそろだと思う頃には子犬から目を離
さないようにしましょう。ソワソワして臭いをかいだり落ち着きが
なくなってきたらもよおして来たサインです。すぐにトイレシーツ
の上に載せ、上手にできたら「えらいね」と言ってほめてあげま
す。また、用を足している最中に「オシッコ、ワンツー、ワンツー
」とやさしく声をかけてあげるようにすると、号令=トイレと覚え
られます。
トイレの場所を覚えさせるには、居場所作りを兼ねてサークルを活
用しましょう、なるべくみんなの視線が集まらない静かで落ち着い
た場所を選び、長方形のサークルの奥(より静かな側)にトイレを
おき、中央にスペースを空けて反対側に寝床を作ります。犬は寝床
を汚したくないため、本能的にトイレで排泄をすることを覚えるよ
うになります。
以降は9種混合ワクチンから1年ごと追加接種をします。
もう一つ肝心なことは、もし失敗しても大声を出して慌てたり、犬
をしかったりしないことです。排泄事自体をしてはいけないと思
い、飼い主に隠れてするようになるケースもあります。何事もな
かったように、消臭スプレーやトイレシーツなどを使って手早く片
付けましょう。
そろそろ6ヶ月になりますが、トイレで用を足せ
るようになってきたものの、ちょっと目を離すと
トイレシーツを噛みちぎってグチャグチャにして
しまうことがあります。なんとかならないでしょ
うか?
子犬にありがちな悩みです。なんでも噛みたくなるころですから、
単にトイレシーツで遊んでいるだけかもしれませんが、食べてしま
わないように注意は必要です。
まず、噛んだら嫌な味がすることを覚えさせるため、トイレシーツ
の周囲に苦味スプレーを吹き付けてみます。それでもやめなけれ
ば、シーツの上を細いバーベ キュー網のようなワイヤーガードで
覆って固定したり、シーツがむき出しになっていない、すのこタイ
プのトイレに変えてみることをお勧めします。。
2回目のワクチンから3週間後に9種混合ワクチン、
以降は9種混合ワクチンから1年ごと追加接種をします。
一般的に成犬になるころにはしなくなりますが、いつまでも直らな
い場合、原因は飼い主さんにある場合も少なくありません。
一番NGは飼い主が犬に 向かって「わぁ?!何やってるの、そんな
ことしたらダメでしょ!」などと大きな声を出してバタバタと慌て
てしまうこと。その様子を見た犬は飼い主に喜んで もらっているの
だと勘違いしてうれしくなり、どんどん行為がエスカレートしてい
くのです。好ましくないことが起こったときほど、落ち着いた態度
で挑みま しょう。
うちの犬も今までトイレの失敗はほとんどなかっ
たのに、急に失敗するようになりました。4歳で
去勢も済ませており、動物病院でも特に問題ない
といわれました。
健康状態に問題がないのであれば、なんらかの環境の変化が原因だ
と考えられます。人間にとっては気にならないことでも犬にとって
は大きな変化である場合が多いのです。考えられる例がいくつかあ
りますので、思い当たることがないか再チェックしてみましょう。
■トレイの位置を変えた。
部屋の模様替えなどにともなって、犬のトイレの位置を変えていません
か。犬はトイレを認識していたのではなく、トイレの置いてあった場所
を覚えていたのかもしれません。左から右へほんの少し動かしただけで
もできなくなることがあります。どうしても動かす必要があるなら、一
日に10cmずつ移動するくらいのつもりで徐々に行ってください。
■来客や他の犬が来た。
来客のときに限って失敗していませんか。お客さんといっしょに犬も遊
びに来ていたら、さらに影響大です。興奮してのどが乾き、水をよく飲
むのでトイレの回数が多くなりがち。来客前にトイレを済ませ、来客中
はいつもより間隔を短く、2時間ぐらいごとにトイレを促してあげま
しょう。
また、2頭目の犬や猫などを買い始めた場合も、それをきっかけに失敗
するようになることがあります。トイレは共有にせず、1頭ずつ分けて
用意しましょう。
■家族が増えた
例えば子供が生まれた場合、家族の中の犬の順位が、生まれたばかりの
赤ちゃんよりも下になるのは難しいものです。飼い主が赤ちゃんにかか
りきりだと、犬は自分に関心をひきつけようとするため、これまででき
ていたことをしなくなることがあります。対処法としては、赤ちゃんの
オムツを替えた後に「大人しく待てたね、えらいね」などといってごほ
うびのおやつを与えたり、授乳中にデンタルガムなどを与えたりしま
す。こうするうちにお母さんが赤ちゃんをかまうときには自分にいいこ
とがある、と思えられるようになります。
■犬を強く叱った
たまたまトレイを失敗したとき、大きな声で犬を叱ったことはありませ
んか。たとえ犬を叱らなくても、それが原因がで家族が口論するのも同
じことになりかねません。今までは怒られなかったのに、なぜオシッコ
をしたら怒られるのかわからず、犬が混乱してしまい、その結果、失敗
を繰り返す場合があります。思い当たることがあればただちにやめてく
ださい。
■人間の生活パターンの変化
子供の進学やお父さんの勤務形態が変わったことなどで、それまでの暮
らしの時間帯がずれていませんか、そんなケースでも犬は環境の変化を
感じます。ただ、こればかりは家族に合わせて徐々に慣れてもらうしか
ありません。早朝にしていた散歩ができないなら深夜にトイレを済ませ
てから寝るなどし、あわてず様子を見ていきましょう。また散歩に連れ
て行く人が変わっても同様の場合があります。
うちの犬は自分の糞をたべてしまうことがあり、
びっくりしています。なんとかやめさせたいのです
が、どのように対処すればいいのでしょう?
犬の食糞は自分の臭いを隠す野生の習性の名残だと言われていま
す。子犬のときであればそれほど珍しいことではなく、通常いつの
まにかやめてしまうことが多いものです。しかし成犬になっても続
くようなら、いくつかの理由が考えられます。
まず考えられる理由は飼い主の気を引きたいから。もしあなたが食
糞を発見したときキャーキャー騒いでいるようなら、その可能性大
です。人間の過剰反応を犬が喜んでいるのかもしれません。慌てた
り、騒いだりしないことが肝心。犬が糞をしたら無言でさっさと片
付けます。ただし、その姿を犬にみせては逆効果なので、なるべく
気が付かないうちに済ませましょう。
留守番中などに、退屈して糞で遊んでしまうような場合は、退屈し
のぎにコングなどを与えてみましょう。
また、酵素不足などの理由で糞を食べることもあります。気になる
ようなら獣医さんと相談し、タンパク質分解作用のあるサプリメン
トを利用してみるのもいいでしょう。一説にはサプリメントで食糞
の約50%程度は改善するとも言われています。
いずれにしろ、人間が思っているほど驚くことではありませんの
で、落ち着いて対処することをお勧めします。
留守番をさせていて私が帰宅したとき、決まって
「うれション」をしてしまいます。主人が先に
帰ったときにはそんなことはありません。私の方
が好かれているからでしょうか?
人によって違うのは、帰ってきたときの態度の違いによる問題で
しょう。あなたは玄関に入ってきたとたん、健気に留守番をしてい
た犬を見て、「お待たせ?! 今帰ってきたよ。偉かったねぇ。寂し
かったかな」などと抱きしめたり大きな声で話しかけたりしていま
せんか。それが犬の興奮を誘発し、お漏らしにつながっていると考
えらます。
これが習慣化しないようにしたいもの。そのためには帰ったとき、
落ち着くまで犬にかまわないでおくことです。しばらく時間がたっ
てから「帰ってきたときに静かで偉かったね」とほめてごほうびを
与えます。出入りの回数を増やし、普段からトレーニングをしてお
くといいでしょう。
また留守番をさせる前にはトイレを済ませておくことも忘れずに。
そして出かけるときにも帰ったときと同様に、あまり騒がずさっと
出かけるようにしましょう。